雨漏りを放置するリスクとは?家と人体への悪影響

雨の日になると、天井から雨水がぽたぽたと垂れてくるのは、いわゆる「雨漏り」の状態です。 現代の住宅において、ここまでひどい雨漏りは稀なケースかもしれません。 しかし「小さな雨染みができる程度の雨漏り」は、意外と多く発生しています。 「この程度なら、晴れればすぐに乾いてしまうはず!」と考えるのは危険です。 雨漏りを放置するリスクについて、詳しく教えます。

目次

雨漏りによるトラブルは、陰でひっそりと進行します

雨染みができる程度の雨漏りの場合、「その家で暮らす家族へ直接的な被害はない」と考える方も多いかもしれません。
しかしこれは、大きな間違いです。
雨漏りによる家や人体へのダメージは、陰でひっそりと進行していきます。

たとえば、天井に一つ雨染みを見つけた場合でも、自分の目では確認できないところではより大きな雨漏りが進行している可能性があります。
家具の裏などがじっとりと湿っていれば、それは雨漏りの証拠かもしれません。
そのまま放置すれば、家具は修繕不可能な状態になってしまうでしょう。
また、中に収納しておいたものも、ダメになってしまいます。

「天井に雨染みができる」ということは、普段はチェックしづらい天井裏がより深刻な事態になっているということです。
雨漏りは天井からのみ起きるものではなく、壁や窓枠から起きる可能性もあります。
この場合、壁の内部で水濡れによるダメージが進行していくことになりますが、自身でチェックするのは難しいでしょう。

小さな雨染みでも、発見した段階で速やかに対応することが重要です。

人体への影響もアリ

雨による染みは、いずれ乾いて気にならなくなるかもしれません。
しかしその過程で「カビ」が発生するケースも少なくないのが現実です。
室内でカビが繁殖すれば、人体に健康被害をもたらす可能性も否定できません。

人間が生きていく上で、全てのカビを遠ざけることは難しいものです。
しかし、普段生活しているリビング空間や長い時間を過ごす寝室にカビが発生していれば、感染症やアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。
咳や頭痛など、慢性的な症状が気になり始めたら、室内の環境を疑ってみましょう。
「屋外に出ると改善する」という場合には、カビによるアレルギーやシックハウス症候群に罹っているかもしれません。

漏電、シロアリ……!致命的な被害も

雨漏りを放置すると、さらに致命的な問題を引き起こす可能性もあるので、ぜひ頭に入れておきましょう。
「そのうち対処しよう」とのんびり構えていると、家そのものを失うこともあるのです。

もっとも怖いのは、漏電による被害です。
現代の住宅に電気は欠かせないものです。
しかし思わぬ場所から雨水が染み込んでくると、電気は怖い武器にもなります。

普段使っている家電製品が故障するのはまだ序の口です。
状況によっては、住む人が感電してしまうケースもありますし、漏電箇所からゴミやほこりに火が燃え移り、火災を発生させてしまうこともあります。

また長い目で見ると、シロアリ被害についても真剣に考えなければいけません。
シロアリが最も好むのは、適度に濡れた木材です。
雨漏りをしている家の木材は、シロアリにとって大好物となります。
いったん家に住み着いてしまうと、爆発的にその数を増やしていってしまいます。

シロアリによる被害は、わざわざ説明するまでもないでしょう。
気付かない内に柱の内部を食べ進められ、気付いたときには家屋が傾いてしまう可能性もあります。

想像するだけでも恐ろしいトラブルですが、雨漏りを放置しなければリスクは減らせます。
できるだけ早い段階で、適切な処置を行いましょう。

まとめ

雨漏りは、些細なトラブルに見えても、放置すると危険です。
小さな雨染みができた段階では、家の中の見えない場所でさらなるトラブルが進行している可能性も高いからです。
とはいえ、雨漏りの状況を自分自身で正しく確認するのは、難しい作業でもあります。

住んでいる家族の健康を守るため、そして「家」という大切な財産を守っていくためにも、修繕のプロの手を借りることが重要なポイントです。
気になる点を見つけたときには、すぐにチェックしてもらいましょう。