雨漏り業者に依頼する時に知っておきたい調査方法と気を付けるポイント

日本では梅雨や台風などの季節には大雨が降るので、一軒家やマンション、アパートなど建物の種類によらず気になるのは雨漏りです。雨漏りは気がついたときに早めの対処が必要になります。そこで今回は雨漏りを見つけるために業者が行う調査方法と、依頼する時に気を付けたいポイントについて紹介します。

目次

雨の日に雨漏り調査できない理由

雨の日であれば水漏れしている場所がわかりやすいので、雨漏り調査が楽に行えると考える人も少なくありません。しかし実際のところ、雨の日に雨漏り調査を行うことは難しいのです。

雨漏り位置を特定するためには、実際に水を撒いてみて、どこから水漏れしているのかを調査する散水調査という方法があります。散水調査では水を撒く箇所や、止水を任意で行えますが、雨の日では家の屋根全体に水がまかれてしまっている状態のため、雨漏りが発生していることが確認できても、その原因箇所を特定することが困難なのです。そのため基本的に雨漏り調査は晴れた日に行います。

雨漏りを調べるにはどんな調査方法があるの?

雨漏りの調査方法は大きく分けて4つあります。雨漏りの調査方法にどんな方法があるのかをあらかじめ把握しておけば、業者から提案された時に依頼や相談をスムーズに進めることができます。それぞれの方法について説明します。

まず、1つ目は目視調査です。目視調査とは文字の通り、雨漏りの起きている箇所を推測して天井や雨水が侵入した形跡を目で確認する方法です。「調査無料」と書いてある場合はこの目視調査であることが多いです。

2つ目は、散水調査です。散水調査とは雨漏りが疑われる箇所にホースを使って水をまきます。この方法は専門知識と経験を要します。また、大掛かりな作業になるので、調査が半日〜丸一日に及ぶ場合もあります。屋根や天井に登るために足場を組む必要があるので、足場を組む費用が発生します。事前に費用面を業者と相談して、見積もりを確認しておきましょう。

3つ目は発光液調査といって、特殊な発光塗料を雨漏りの原因となる箇所に流し込み紫外線を当てることで侵入口を特定する方法です。この方法は雨漏りが複数箇所あると考えられる場合に使われる方法で、発光液の色を変えることでどこから流れているのか詳しく特定することが可能です。特定するのが難しい雨漏り箇所でも特定することができる調査方法ですが、特許工法のためどこの業者でも対応できる調査方法ではありません。

4つ目の赤外線サーモグラフィー調査は、高感度赤外線カメラで撮影する方法です。赤外線だけで調査するというよりは散水とセットで利用されます。たとえば、水を流す散水調査だけを行っても、断熱材が水を吸収して雨漏りが確認しにくい場合もあります。そういった場合に高感度赤外線カメラで撮影すると、周りとの温度差によって水の流れや水が溜まっている場所を特定することができるのです。

依頼するときに気をつけるポイント

業者へ依頼するときに気をつけるポイントが5つあります。ポイントを押さえれば納得のいく業者に出会えるでしょう。

まず、1つ目は技術や知識を証明できる資格があるかどうかです。散水調査は知識と経験が必要とされる技術ですが、やはり資格があるのとないのとでは安心感が違います。資格は「雨漏り診断士」「建築板金基幹技能者」の両方持っていることが望ましいですが、雨漏り診断士だけでも持っている業者に依頼しましょう。

2つ目は、質問に的確に回答できるかです。1つ目の資格にも通じますが、経験や知識があれば質問に対しても的確に答えてくれるはずです。もし専門用語で解答してくるようであればわかりやすく解説してもらうようにお願いしてみるといいでしょう。

3つ目はさまざまな修理方法の提案をしてくれるかどうかです。雨漏りの修理方法は「目視調査」「散水調査」「発光液調査」「赤外線サーモグラフィー調査」と大きくわけて4つあります。依頼者の予算や雨漏りの規模に合わせてどんな調査がいいのか、メリットやデメリットも合わせて提案してくれる業者にしましょう。

4つ目は複数の業者に見積もりを取って、調査費や修理費用の相場を把握しておくことです。「無料」や「格安」をうたう業者の中には、理由を付けて追加料金を上乗せする業者もいますし、工数を減らして杜撰な点検や修理を行っている業者もいます。相場よりも明らかに安い金額を提示してくる業者には注意が必要です。

5つ目は業者の対応です。電話やメールで問い合わせした時の対応が丁寧で誠意が感じられる対応だったかどうか、実際に訪問してきた際の対応や言葉使いは信頼して調査や修理を任せられる対応だったかどうかなど、作業の様子にも目を配りましょう。

これら5つのポイントを押さえて、納得できる業者に依頼してください。

まとめ

雨漏りは早めの対応が必要ですが、急ぐあまり業者をきちんと選ばないのは危険です。ぜひ今回紹介した専門業者に依頼するときに気をつけるポイント5つを押さえて、ニーズと予算に合った業者に依頼しましょう。