天井や壁にシミが出る前に!雨漏りの前兆かもしれない異変

雨漏りというと、天井からポタポタと雨水が落ちてきて、バケツなどの容器を何個も並べて受け止めている様子をイメージする人が多いのではないでしょうか。現実には、水がポタポタと落ちてきて、バケツが必要になるほどの雨漏りというのは大変な状況です!しかし、雨漏りに気づくのが遅くなれば、ああいった状況も実際に起こり得ます。ある日突然、天井からポタポタと雨水が落ちてくることだけが雨漏りではありません。多くの場合、雨漏りには前兆があります。ここでは、雨漏りに早く気づくために知っておくべき前兆を3つ紹介します。

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湿気が多い部屋はもしかしたら雨漏りかも

外は快晴、洗濯物もよく乾きそうな天気なのに、なぜか、窓を開けても部屋の湿度が高いと感じたことはありませんか。あと、壁紙が浮き上がっていたり、剥がれてきたりするのも部屋の湿度が高いサインです。ただでさえ、現代の住宅は気密性が高く湿気がこもりがちです。そのうえ、雨漏りで屋根や壁が水分を多く含んでいると、常に部屋の湿度が高い状態となります。すると、あっという間に壁紙の裏や屋根裏がカビだらけになるおそれもあるのです。

湿気を大好物とするカビは湿度の高い部屋でどんどん繁殖していきます。カビが発生すると、カビの胞子が室内まで飛散し浮遊します。カビの胞子は目には見えませんが、知らず知らずに胞子を吸い続けると健康被害をもたらす懸念があります。たとえば、花粉症のような症状や気管支ぜんそくなどのように呼吸器官にアレルギー症状を引き起こしたり、アトピー性皮膚炎のように皮膚疾患を引き起こしたりする原因になっていることがあります。 また、人体だけでなく、壁や断熱材にダメージを与え、家自体の劣化を招きます。湿度の高さやカビは目に見えないからといって、放っておくと大変なことになるかもしれません。部屋の湿度に違和感があったり、室内がカビ臭いと感じたりしたら雨漏りを疑ってみましょう。

ベランダの雨漏りには4つの原因がある

雨が降ったわけでもないのにベランダが濡れていることはありませんか。それはベランダの雨漏りかもしれません。ベランダが雨漏りする原因は大きく分けて3つあります。

1つ目は、雨樋の詰まりや劣化によるものです。雨樋にゴミや枯れ葉などが詰まっていると、雨が降った際に水の排出が悪くなります。そのため、大雨が降ると雨樋があふれたり、縦樋に圧力がかかって接合部分から水漏れしたりして、外壁を伝って流れ落ちた雨水がベランダに流れ出ているのかもしれません。

2つ目は、ベランダの床に張られている防水シートや防水塗装の劣化です。経年劣化によってひび割れや剥がれなどが起こった場合、雨漏りにつながります。防水シートが上向きに剥がれ始めたら注意が必要です。その部分から雨水が侵入するおそれがあります。

3つ目は、ベランダの外壁や笠木(かさぎ)と呼ばれるベランダの手すり部分の破損です。外壁や笠木が、地震や何かの衝撃によって破損したり、ひび割れが起こったりすると、破損個所から雨水が侵入し、雨漏りの原因となることがあります。腐食が進行すると、ベランダの外壁だけではなく、室内まで水が浸透してくるおそれもあります。

ベランダの雨漏りは、屋根と違って異変に気付きやすい場所ですし、早めに対処することが可能です。早めの修理が被害を最小限に抑え、同時に、修理費用を抑えることにもつながります。

天井のシミは危険度大

寝ていて、「あ…天井にシミが…」と気付き、もしそのシミが少しずつ大きくなっていることに気付いたら、原因は雨漏りです。シミが広がっているということは、残念ながら雨漏りの被害がかなり進行していることを意味します。また、天井や天井に近いところの壁紙が剥がれてきたりするのも雨漏りが広がっている危険信号です。屋根と部屋の天井のあいだには防水シートや天井裏があるため、部屋の中からシミが確認できる状態であったり、壁紙が湿気を含んで剥がれてきたりしてきているというのは、雨漏りが深刻な被害になっている証拠です。

実際、このような状態になってから天井裏を確認すると、屋根から雨水が浸食し、天井へと腐食が進んでいる場合がほとんどです。天井に今までなかったシミを見つけた時点で対処が必要になります。

まとめ

雨漏りは家を劣化させ、大掛かりな修繕を必要とします。湿気やカビ臭さが気になる部屋は注意が必要です。さらに、天井のシミや壁紙の剥がれは、雨漏りによってすでにかなり深刻な被害が出ている状態なので、すぐに点検・修理を行いましょう。室内やベランダのチェックを怠らず、早めに異変に気づくことが雨漏りを食い止めるポイントです。そして、早めの修理が雨漏りから家を守ってくれます。